izaharu’s blog

福岡大学/商学部 商学科/モリタゼミ所属

🎞 ショートフィルム

 

 以前のゼミで、いくちゃん大先生が紹介してくれたショートフィルムを拝見しました。もともと映画などの映像作品を鑑賞する習慣もないし、ショートフィルム自体初体験でした。

 

 最近今まで楽しいと感じていたことが、なぜか急にそうは感じられなくなりました。無理せずしない範囲で新しいことをしてみたり、数年前に没頭していた趣味を始めてみたりしましたが…それでもいまいちしっくりきません。

 これだけ自由な時間があって向き合える時間なのに、気力だけが飛んで行ったような自分がすごく嫌です。ゼミでの報告会ではそれぞれ自分の興味あることに邁進しているのにというモヤっとした気持ちが残るだけ。

 

 そんな中で今回の機会があったので、やけくそでも影響を受けてみようと思いました❗️『初見→いくちゃん先生解説→再度視聴』を基本に作品を拝見。感想とともに印象に残った2作品ほど。

 

 

Judith Hotel

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 紹介を受けて一番初めに鑑賞したショートフィルム。これを初めに視聴してからそれからも続けてショートフィルムの世界にお邪魔できたんだろうな、というくらい初心者でも分かりやすく気持ち悪さを感じるフィルム(褒めてます)。いくちゃん先生の紹介にもあったように起承転結、オチの部分まで構成が分かりやすくねられているのがそのポイントなのかな🤔フランス映画だけど字幕もついていることがありがたかった。

 

 話の流れにおいて上記では「分かりやすい」推しなんですが、よくよく考えると伏線が多くて難しく解釈もできるフィルム。結局のところオチの解釈は突然こちら側(視聴者)に投げられていて「え、あ、そゆことか!…ん、いやどうゆうことなん?」となること間違いなし(笑)

 序盤からホテルのシステム的なことの察しはつくんだけど、主人公の現実⇔夢(自由)の境が明確に描かれていない部分。青と赤がなぜか印象に残る映像、気持ち悪い一直線で個性豊かな登場人物。分かりやすい、んだけど分からない。モヤっと残る気持ちまでデザインされているんだろうなと感じました。これは何度も見ちゃうやつ😳

 

 

Right Place

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 こっちもこっちで癖強いな~作品(褒めてます)(デジャヴかな)。

 視聴中のモヤっと不思議な感覚はJudith Hotelと似たものがあるけど、終わった後のすっきり感はこちらが圧倒的でした。Right Placeはその名の通り主人公が自分のあるべき「正しい場所」を探すストーリーだけど、描かれているのはなんてことない日常。主人公の人柄や環境、すべてにおいて特別な設定でない分、ナレーションや画に集中して視聴できました。几帳面で敏感な主人公を映し出す計算された画角や耳に残る音楽は五感にきます。

 

 この作品はすごく哲学的な意味をもっているなという面白さを感じました。主人公は過度にその特徴が描かれているけど、人間誰しもある種の変態性はある訳で。その出し入れ加減が自然と「その人らしさ」として周り、自分自身でも認知されていく。これを前提として、生きるている中でつきまとう答えのない課題「自分の正しい場所」を説いていて胸にガツンときます。

 

 作品の中で興味深かったのが、「うまくいかないこともある。だけど僕はそれを不満に思ったりしない。なぜなら僕の周りのすべてのものに正しい場所かあるようにこの世界のどこかには僕自身にとっての正しい場所があるはずだから」という最後のシーンでのナレーションです。

 率直に「なるほど、そっちか」と感じた予定外のナレーションでした。文字だけだときれいな言葉で書かれたありがち理想論。でも世の中の作品の多くはみんな違ってみんないい論が推奨されているように思います。そのままのあなたが美しい、ありのままで素直でのような。でもこの作品の「正しい場所」は探さなくてはいけない場所です。それはありのままが素敵と称賛される場所かどうかは分かりません。

 誰かと会うことなのか、自分との葛藤なのか。仕事なのか趣味なのか。「適した」ではなく「正しい」という基準も何もないそのゴールに向かう主人公がありふれた日常のシーンの中で、とても強い存在に映りました。

 

 

 いくちゃん大先生の紹介がなかったら出会えなかった作品たちばかりです。いくちゃんありがとうございました🤝

 

P.S.

 勝手にいくちゃんとか言ってごめんね。初呼びはブログから失礼します。